2007-04-01から1ヶ月間の記事一覧

出雲神話の誕生

鳥越憲三郎 著 講談社学術文庫記紀に書かれた「出雲神話」と風土記の記述とはいくつもの相違がある。まず、第一に出雲神話の主役であるスサノオとオオクニヌシであるが風土記にはこれらの神は見当たらない。スサノオもオオクニヌシも古代出雲でもともと祭ら…

裁判官の爆笑お言葉集

長嶺超輝 著 幻冬舎新書たまには気軽に読める本を読みたくなったので、読んだ。見た感じ面白そうだったが、いまいちだった。もう少しぶっ飛んだ内容を期待していたのだけど、それほど面白いエピソードは無かった。

古代豪族

青木和夫 著 講談社学術文庫この本はとても良かった。古代史に関する本はなにかと怪しげな本が多いが、特に「〜の謎」「〜の真実」などというタイトルの本は要注意である。こういう推理小説のような本は、確かに謎解きとしては面白いかもしれないが、学問的…

飛ぶ昆虫、飛ばない昆虫の謎

藤崎憲治・田中誠二 編著 東海大学出版会10人以上の専門の昆虫研究者がそれぞれ寄稿した論文をまとめたような構成になっている。内容が専門的過ぎる上に、まとまりが悪い。

47都道府県の明治維新 あなたの県のつくられ方と県名の由来

栗原 隆一 著 自由国民社日本の47都道府県それぞれについて、幕末・明治維新の簡単な歴史と版籍奉還・廃藩置県、そして、現在の都道府県になるまでの過程が書いてあるユニークな本。今は絶版になっているようで、古本屋でわざわざ買って手に入れた。

人口から読む日本の歴史

鬼頭 宏 著 講談社学術文庫歴史人口学の研究者で、速水融氏の弟子である。現在の日本では周知のとおり少子高齢化が進んでいる。また、核家族化もすすみ、さらに、夫婦+子供という組み合わせよりも、単身世帯が増えつつある。それ以前は、祖父母、夫婦、子供…

日本人なら知っておきたい神道

武光 誠 著 KAWADE夢新書(河出書房新社)神道について調べたくて入門書として買ってみたら、どうも期待はずれである。PHP文庫的な感じで、「〜とは何か?それは〜なんです」「なぜ、〜なのか?それは、〜だからです」という書き方が多く、様々な疑問に手…

悲しき熱帯II

レヴィ=ストロース 著 川田 順造 訳 中公クラシックス ようやく読み終わった。世界的な民俗学者だが、オクシデント(西洋)とオリエント(東洋)というヨーロッパ人が勝手につくった枠組みに固執しているところが、気に入らなかった。

新 地方自治入門 行政の現在と未来

岡本 全勝 著 時事通信社著者は、旧自治省の官僚で、現在は総務省課長、東大大学院客員教授などをつとめる日本きっての地方自治の専門家である。一般人にも分かりやすく書いてあって大変に良い。ただ、日本の地方自治をかなり自画自賛しているように見えると…

Y染色体からみた日本人

中堀 豊 著 岩波書店人間の性別は性染色体の組み合わせできまる。XXを持つとメスになり、XYを持つとオスになる。この仕組みは哺乳類全般に共通の仕組みである。X染色体とY染色体を性染色体と呼ぶ。しかし、このように性染色体によって遺伝的に性別を決める方…

シリーズ進化学3 化学進化・細胞進化

石川 純 他 岩波書店このシリーズは分かりやすく面白いが、これも良かった。特に、アミノ酸が20種類なのは、必然ではなく、かなりいい加減に選ばれているというくだりは良かった。また、AGCTにしても、アデニンとイノシンのAIの2つあれば十分という…