2006-05-01から1ヶ月間の記事一覧

飛び道具の人類史

アルフレッド・W・クロスビー 著 紀伊国屋書店クロスビーの著書は2冊目だが、「数量化革命」にしろこれにしろ、独自性に欠ける平凡な著作である。ジャレド・ダイアモンドが1流なら、クロスビーは間違いなく2流である。すばらしい本に良く見られるパター…

自伝的日本海軍始末記

高木惣吉 著 光人社NF文庫元海軍少将である高木惣吉の書いた自伝。高木惣吉は貧しい境遇から海軍士官となり海軍大学を優秀な成績で卒業した。その後、フランス駐在武官、海軍大臣秘書官、海軍大学教官などを歴任した。本書自体は、それほど面白いとは感じ…

昆虫

西田 育巧 著 ネオ生物学シリーズ6 共立出版昆虫の分子生物学的研究に関する入門書的な教科書。あくまで教科書なので専門用語が非常に多いため、すらすら読めるわけではない。この本では、特にキイロショウジョウバエに関する分子生物学的な研究をまとめて…

丸山眞男の時代 大学・知識人・ジャーナリズム

竹内 洋 著 中公新書なかなか面白い本。

苗字と名前の歴史

坂田聡 著 吉川弘文館日本に存在する苗字の数は数万とも数十万とも言われる。これは、中国や韓国がせいぜい数百程度の姓から考えると極めて多く、興味深い。まず、「苗字」であるが、一方では「氏」や「姓」などという言葉もあるが、これらに違いはあるのだ…

ビールのうまさをさぐる

キリンビール株式会社 編 裳華房ビールの起源やビールの製造方法などを分かりやすく書いた本。ラガーとは、ドイツ語で「熟成させた」という意味。日本のビールのほとんどは長期熟成なので生ビールも広い意味ではラガービールに含まれる。生ビールとは、ビー…

宗教生活の原書形態 (下)

デュルケム 著 岩波文庫この本は内容が難しく、書いてあることの1%も理解できなかった。もう少し別の本で勉強する必要がある。

放浪の天才数学者エルディシュ

ポール・ホフマン 著 草思社エルディシュの伝記。

ユダの福音書を追え

ハーバート・クロスニー 著 日経ナショナル ジオグラフィック社「ユダの福音書」の発見から解読までの数奇な運命を綴ったノンフィクション。事実は小説よりも奇なり、というが、本当にこんなことがあるのか、ちょっと信じられない気がする。現在の新約聖書に…

宗教生活の原初形態 (上)

デュルケム 著 岩波文庫本書でデュルケムは、オーストラリア原住民のトーテミズムから、宗教の起源について論じている。まず、デュルケムは宗教において、『神』は必須のものではないと論じる。なぜなら、神を持っていない宗教もあるからである。デュルケム…

ペンローズのねじれた四次元 時空をつくるツイスターの不思議

竹内 薫 著 BLUE BACKSたまにはこういう楽な本もいい。ツイスターと銘打っているのだが、中身の大半は直接関係のない相対論と量子力学の説明に費やされていて、肝心のツイスターについては全体の20%くらいしか書かれてない。まあ、もともと、どうでもいい本…

容赦なき戦争 太平洋戦争における人種差別

ジョン・W・ダワー 著 平凡社 Race and Power in the Pacific War太平洋戦争において、「人種主義」が果たした役割を検証した画期的な本。確かに現代では、太平洋戦争時のような野蛮で憎悪に満ちた人種偏見はほとんど見られない。とは言っても、人種偏見に…

塩の道

宮本常一 著 講談社学術文庫「塩の道」「日本人の食べもの」「暮らしの形と美」の3点を収録。「塩の道」を読むと、昔の日本人にとって如何に塩が貴重だったのかが、よく分かる。今は、塩なんて珍しくもないどころか、塩分を取り過ぎないように食生活に気を…