2007-01-01から1年間の記事一覧

刑吏の社会史 中世ヨーロッパの庶民生活

阿部謹也 著 中公新書面白かった。

したたかな生命

北野 宏明、竹内 薫 ダイヤモンド社ビジネス書らしく中身の薄っぺら異本だった。

ロシアの軍需産業

塩原 俊彦 著 岩波新書 最近の岩波新書の傾向どおり、すごくつまらない本だった。

イスラーム文化 その根底にあるもの

井筒俊彦 著 岩波文庫非常に良い入門書。

アメリカのデモクラシー 第一巻 (下)

ドクヴィル著 松本礼二 訳 岩波文庫面白かった。普段、民主主義は当たり前、多数決は当たり前、まるで空気のように考えていて疑ったりすることも無い。まして、民主主義を君主政や貴族政と相対化して議論するようなことも無く、民主主義が貴族政などよりも絶…

アメリカのデモクラシー 第一巻 (上)

ドクヴィル著 松本礼二 訳 岩波文庫この本が書かれたのは、19世紀の初頭で日本では江戸時代が終わるころである。トクヴィルがこの本を書くにあたって訪れたアメリカはまだ南北戦争の始まる前のことである。

動物の防衛戦略 下

M.エドムンズ 著 培風館下巻では主に二次防衛がテーマである。

刀狩 武器を封印した民衆

藤木 久志 著 岩波新書 わりと面白かった。

幕末の小笠原 欧米の捕鯨船で栄えた緑の島

田中弘之 著 中公新書小笠原諸島がいつから日本領になったかというと、実はそんなに古くないようだ。小笠原諸島が初めて公式に発見されたのは江戸時代になってからで、発見されてからも江戸幕府は真面目に占領しようとは考えてなかったようだ。そもそも、領…

入門 医療経済学 「いのち」と効率の両立を求めて

真野俊樹 著 中公新書 本書の前半の経済学の部分については、下手な経済学の入門書よりも分かりやすくまとまっている。ただ、現実の医療問題に対する具体的な解決策を議論するよりも、本当に経済学の本という印象を受けた。

動物の防衛戦略 上

M.エドムンズ 著 培風館動物は捕食者から身を守るために、様々な防衛戦略を発達させている。本書ではいろいろな防衛戦略が紹介されている。特に、昆虫の例がたくさん書かれている。上巻では、隠遁戦略、カムフラージュ、警告、ベーツ型擬態がテーマである…

昆虫生物学

小原嘉明 編 朝倉書店 よくまとまっている。

年金問題の正しい考え方 福祉国家は持続可能か

盛山和夫 著 中公新書この本は大変良い本だと思う。年金に限らず、福祉問題を語る上で一番大事なのは財政である。年金問題や福祉問題を語る際に財政を無視して議論している本などがあるが、そもそも持続不可能な福祉制度など意味がない。例えば、同じ中公新…

ハーメルンの笛吹き男

阿部 謹也 著 ちくま文庫ヨーロッパ中世史研究の金字塔。今年読んだ中でも最も優れた本の一つだと思う。

人口学への招待 少子・高齢化はどこまで解明されたか

河野 稠果 著 中公新書人口学の入門書。わりと分かりやすい。

日本宗教史

末木文美士 著 岩波新書 まあまあの内容。

暦と数の話 グールド教授の2000年問題

スティーヴン・ジェイ・グールド 著 早川書房 グールドによるミレニアムに関するエッセイ。

暦をつくった人々 人類は正確な一年をどう決めてきたか

デイヴィッド・E・ダンカン 河出書房新社現在、我々が使用している暦はグレゴリウス暦と呼ばれる暦で、1582年にローマ教皇グレゴリウス13世によって発布された。それまでキリスト教世界で用いられていた暦は、ユリウス・カエサルによって紀元前45年に発布さ…

クリジットカードの知識 

水上宏明 著 日経文庫 クレジットカードビジネスの入門書。

ヨーロッパ世界の誕生 マホメットとシャルルマーニュ

アンリ・ピレンヌ 著 創文社分かりやすかった。いわゆる「西ローマ帝国」がオドアケルによって476年にほろぼされたことが中世の始まりだったと思っていたが、西ローマ帝国の滅亡というのは地中海世界の崩壊を意味してはいなかった。確かに、ゲルマン民族によ…

日本の仏教

渡辺 照宏 著 岩波新書 日本の仏教についてよくまとまっている。著者が僧侶ではなくインド哲学を専門としているせいか、日本の仏教に対してはかなり批判的であり、とりわけ日蓮宗と浄土真宗に対しては手厳しい。

大正デモグラフィ 歴史人口学で見た狭間の時代

速水融 小嶋美代子 文春新書新書なのに無駄に細かい上に、教科書的つまらなさの歴史背景の解説がやたらと長い。しかも、結論がない。細かい説明はばっさりカットして、もっと大局的な観点から書いてほしかった。

新版 現代憲法 日本とイギリス

敬文堂たぶん、大学の教科書なのだろうが、教科書らしいつまらない内容の本だった。まあ、仕方ないかもしれない。

陰陽道 呪術と鬼神の世界

鈴木一馨 著 講談社選書メチエ 期待していた以上に興味深い内容の本だった。まず、陰陽道、陰陽師は、それぞれ、『おんみょうどう』『おんみょうじ』と読むと一般には思われているが本来は、『おんようどう』『おんようじ』と読むことが江戸時代までは普通だ…

平将門

北山茂夫 著 講談社学術文庫 平将門の評伝。

ベネルクス三国の行政文化 オランダ・ベルギー・ルクセンブルク

下條美智彦 著 早稲田大学出版部オランダ、ベルギー、ルクセンブルクの政治制度について詳しく書いてある。この三国はいずれも立憲君主国である。もちろん、民主主義国家であり、主権は基本的には国民にあるが、国王にもいくらかの実質的な権限が残されてい…

生物と無生物のあいだ

福岡伸一 著 講談社現代新書 非常に良い本。

プリオン説はほんとうか? タンパク質病原体説をめぐるミステリー

福岡伸一 著 ブルーバックスプリオン説といえば、ノーベル賞をとったくらいだから、何の疑問も無く信じていたが、本書を読んで実はまだ完全には証明されていないことがわかって驚きを感じた。それどころか、いろいろと問題点があり、なぜ、ノーベル賞をかく…

大衆観光の生態史 日本とイギリス

今井誠則 山内義治 渓水社 タイトルどおりの中身と思っていたら、とんだ期待はずれで、前半の三分の二は日本とイギリスのプロト工業化社会論についやされている。専門の学者ではないのに良くまとめているとは思うが、参考文献がないので史料価値は低い。こん…

稲の日本史

佐藤洋一郎 著 角川選書 稲作は弥生時代をもってはじまったと思われているが、近年の研究によると実は縄文時代にすでに稲作は行われていたようだ。稲作というと「水田」を思い浮かべる。しかし、稲作は必ずしも水田だけで行われるのではなく、焼畑による稲作…